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文献詳細

雑誌文献

胃と腸22巻8号

1987年08月発行

文献概要

今月の主題 陥凹型早期大腸癌 主題症例

Ⅱc+Ⅱa型早期大腸癌の1例

著者: 安達実樹12 武藤徹一郎1 斎藤幸夫1 山田義直1 長田卓1 小西文雄2 神谷直治3

所属機関: 1東京大学医学部第1外科 2帝京大学第2外科 3自治医科大学消化器一般外科 4キッコーマン総合病院外科

ページ範囲:P.899 - P.905

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要旨 患者は58歳,男性.人間ドックにて便潜血反応陽性であることより大腸精査を受け,直腸にⅡa+Ⅱc型早期癌が発見され,経仙骨式局所切除術が施行された.固定前肉眼所見はⅡc+Ⅱa型を呈し,伸展固定標本ではⅡc型を呈した.病変の大きさは1.4×1.25cm大であった.組織学的には粘膜下層に微少な浸潤を示すⅡc型sm癌であったが,腺管腺癌と腺腫が微妙に混在する病変であり,adenoma-carcinoma sequenceの中でも特異な癌化様式をとったと考えられる1例として報告した.平坦・陥凹型早期大腸癌本邦報告例を集積し,大腸癌組織発生,発育,進展に関する考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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