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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻1号

1988年01月発行

今月の主題 X線・内視鏡所見と切除標本・病理所見との対比(胃)

主題

電子スコープによる早期胃癌の内視鏡所見と切除標本の対比

著者: 星原芳雄1 福地創太郎1 早川和雄1 橋本光代1 吉田行哉1 海上雅光2

所属機関: 1虎の門病院消化器科 2虎の門病院病理学科

ページ範囲:P.43 - P.54

文献概要

要旨 TV-Endoscopeを用いて,早期胃癌の表面微細構造を観察し,それらを切除固定標本の実体顕微鏡所見および病理組織所見と対比した結果,TV-Endoscopeにて病変の全体像と共に表面微細構造パターンを観察することは,早期胃癌の鑑別診断,癌浸潤範囲の診断に有用であり,更にその組織型の推定がある程度可能であることがわかった.すなわち,分化型腺癌では表面が癌性びらんに陥って表面微細構造が消失していなければ,癌性腺窩上皮による密な配列を示すLeistenspitzの多彩な紋様が認められ,その特徴的な構造を認めれば,分化型癌と推定しうる.一方,未分化癌では非癌性再生上皮によるInselや既存の表面上皮が変形したと思われる幅の広い大小不同のあるLeistenspitzが無構造な癌性びらんの中に認められる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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