icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻10号

1988年10月発行

文献概要

今月の主題 十二指腸乳頭部癌 主題

十二指腸乳頭部生検病理の問題点

著者: 廣田映五1 木村充志1 飯島直人1 長谷部孝裕1 張霖1 板橋正幸1 小黒八七郎2 田尻久雄2

所属機関: 1国立がんセンター研究所病理部第1組織病理研究室 2国立がんセンター研究所病院内視鏡部

ページ範囲:P.1069 - P.1078

文献購入ページに移動
要旨 十二指腸ファイバースコープの機種改良と普及は,十二指腸乳頭部癌の早期発見に寄与するところ多大である.国立がんセンターで施行された十二指腸生検1,039検体を対象とし,術前生検と手術後の組織診断とを対比し検討した.その結果,問題点が幾つか浮き彫りにされた中で,まず第1に重要な問題は高分化型癌の偽陽性診断が起こることである.この部の癌は分化型腺癌が多く,これらと良性の腺腫との鑑別は,組織学的に甚だ困難なことがある.次に問題となるのは,標本が十分採取されていないことである.したがって,十二指腸乳頭部早期癌の診断精度を向上させるためには,集検などで異常が発見された場合には,臨床医はもちろん病理医も積極的な態度で診断に当たることが肝要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら