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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻10号

1988年10月発行

文献概要

今月の主題 十二指腸乳頭部癌 主題

十二指腸内視鏡による乳頭部癌の診断

著者: 丹羽正之1 加藤俊幸1 斉藤征史1 小越和栄1

所属機関: 1県立がんセンター新潟病院内科

ページ範囲:P.1089 - P.1094

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要旨 乳頭部癌43例について十二指腸内視鏡検査による存在診断,鑑別診断,更に進展度診断について述べた.肉眼形態は,日本胆道外科研究会による胆道癌取扱い規約第2版に従い,4型に分類した.43例中腫瘤型は30例(非露出腫瘤型11例,露出腫瘤型19例),混在型12例(腫瘤潰瘍型7例,潰瘍腫瘤型5例),潰瘍型1例であった.内視鏡検査の最も優れた点は直視下に生検できることであり,肉眼的に癌が確認されれば問題ないが,非露出腫瘤型のように癌が十二指腸粘膜に顔を出していない場合,11例中4例で癌が陰性であった.肉眼型とStageとの関係では,Stage Ⅰ症例は腫瘤型と腫瘤潰瘍型がすべてを占め,また,潰瘍形成が大きくなると腫瘍も大きくなり,Stageも進む傾向がみられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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