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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻10号

1988年10月発行

文献概要

今月の主題 十二指腸乳頭部癌 主題

十二指腸乳頭部腫瘍の鑑別診断

著者: 今泉俊秀1 中迫利明1 吉川達也1 三浦修1 長谷川正治1 小形滋彦1 吉井克巳1 羽生富士夫1

所属機関: 1東京女子医科大学消化器外科

ページ範囲:P.1103 - P.1110

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要旨 十二指腸乳頭部の解剖学的,生理学的特質からみて乳頭部病変では共通した多彩な病態を呈する.乳頭部腫瘍の鑑別診断では,乳頭部炎や乳頭部嵌頓結石などの非腫瘍性病変と画像などを中心として臨床的に鑑別を要する場合と,腫瘍自身の性質について組織学的に鑑別を要する場合とが考えられる.前者では鑑別は多くは困難ではないが,後者では特に乳頭部癌との鑑別が最も重要である.腺腫と腺癌との鑑別や異型性の判定に難渋する例も少なくなく,発癌母地との関係もあって病理組織学的に議論も多い.内視鏡的生検法の限界もあり,また,Group Ⅲの取り扱い方も不明確で,疑わしきは乳頭部切除にとどまらず,一期的に膵頭十二指腸切除術を行い,全割標本の検索に委ねるべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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