icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻10号

1988年10月発行

文献概要

症例

表層拡大Ⅱa+Ⅱc型胃癌の1例

著者: 窪田久1 浜田勉1 三輪洋人1 最所大輔1 大蔵隆一1 梁承郁1 渡辺晴生1 有山襄1 滝和博2 桑原紀之2

所属機関: 1順天堂大学医学部消化器内科 2順天堂大学医学部病理

ページ範囲:P.1142 - P.1146

文献購入ページに移動
要旨 患者は56歳,男性.検診の胃X線検査で胃角の異常を指摘され来院した.胃X線,内視鏡検査で胃角小彎を中心に広範囲に不整形の丈の低い隆起の拡がりを認め,その内部に瘢痕様所見を認めた.生検で高分化型腺癌を認め,胃全摘術を施行した.切除胃肉眼所見では胃体部から前庭部にかけて小彎を中心に7.8×7.0cm大の丈の低い隆起を認めた.病変の辺縁部では隆起が強く,中央付近では軽度陥凹していた.病理組織学的所見では,高分化型腺癌で,一部でわずかにsmに浸潤していた.われわれの施設では,隆起性表層拡大型胃癌は8例あり,本症例のごときⅡa+Ⅱc型胃癌の6例はすべてsmであり,Ⅱa集簇型の2例はmであった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?