icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻11号

1988年11月発行

文献概要

今月の主題 食道癌の発育進展―逆追跡症例を中心に 主題

食道癌の発育進展―逆追跡症例を中心に

著者: 鍋谷欣市1 大倉聡1 本島悌司1

所属機関: 1杏林大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1208 - P.1212

文献購入ページに移動
要旨 食道扁平上皮癌と診断した症例で,過去に撮影されたX線写真の得られたものについて検討を加えた.X線学的に逆追跡が可能であった症例について,癌発育速度を検討した.腫瘍容積倍増時間は草間による式を用いた(14症例).壁深達度進展期間は逆追跡可能であったX線写真(15病変)について深達度を推定し,切除後の組織学的深達度と対比検討した.その結果,腫瘍容積倍増時間は平均6.30か月であったが,1か月以内の短いもの,1年以上の長いものもあり差がみられた.深達度進展は,m癌からsm癌までは12か月とやや長かったが,sm癌からa2,a3の進行癌までは6か月と短く,急速に進展するように思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?