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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻11号

1988年11月発行

文献概要

今月の主題 食道癌の発育進展―逆追跡症例を中心に 主題症例

Retrospectiveに経過観察可能であった食道癌の3例

著者: 長野正裕1 池田卓1 豊原時秋1 村上大平1 長南明道1 木村克巳1 安藤正夫1 望月福治1

所属機関: 1仙台市医療センター消化器内科

ページ範囲:P.1243 - P.1248

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要旨 retrospectiveにX線診断上経過観察可能であった2例と,内視鏡診断上経過観察可能であった1例について報告する,いずれも2年以内に表在型から進行癌へと進展しており,食道癌の進展の速さを改めて認識させられると共に初回時検査の重要性を感じた.また逆追跡のX線所見の微細所見を検討すると,われわれの経験した粘膜内癌と似た所見が認められた.逆追跡の内視鏡所見においても上皮内癌の内視鏡所見に類似した凹凸のほとんどない淡い発赤を呈していた.内視鏡検査で食道に軽微な変化のみられたときには必ずルゴール散布法を併用し,生検で癌陰性の場合でも内視鏡所見で強く癌が疑われるときには,厳重な経過観察を行い生検を繰り返すことが重要と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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