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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻11号

1988年11月発行

文献概要

症例

下部食道・噴門切除後の円柱上皮化食道に発生した腺扁平上皮癌の1治験例

著者: 石島秀紀1 神津照雄1 小野田昌一1 磯野可一1

所属機関: 1千葉大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1279 - P.1283

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要旨 患者は28歳の男性.嚥下困難を主訴に来院した.既往歴として4歳時に,軟骨迷入を伴う噴門狭窄で下部食道・噴門切除術が施行されている.更に,12歳時に吻合部口側に全周性の食道潰瘍を指摘されていた.X線検査で気管分岐部より下方に螺旋型の陰影欠損を認め,内視鏡検査では,上門歯列より24cmで明らかな粘膜移行部を認め,36cmに腫瘍を認めた.生検で低分化型腺癌が証明され,右開胸開腹胸部食道亜全摘胸壁前頸部食道回盲部吻合術を施行した,切除標本により,円柱上皮化食道に発生した腺扁平上皮癌と診断され,組織学的進行度は,a2n2ly(+)v(+)のstage Ⅲであった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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