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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻12号

1988年12月発行

文献概要

今月の症例

Ⅱc型早期食道癌(mm)の1例

著者: 西沢護1 細井董三1 石岡知憲1 大倉康男2

所属機関: 1東京都がん検診センター 2筑波大学基礎医学系病理

ページ範囲:P.1304 - P.1306

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 〔患者〕A. M,63歳,男性.Ⅱc型早期食道癌,深達度mm,リンパ節転移(-).主訴:なし.胃集団検診のため間接X線を受け要精検となり,当センターで精密検査のためpanendoscopyを施行し発見された.

 〔精密X線検査〕Fig. 1aは半立位第1斜位二重造影像で,中等度空気量の二重造影像である.矢印の部分に明らかな伸展不良が両側性にみられることから,病変が全周性であることがわかる.病変の境界は明瞭であり辺縁像の異常もあるが,軽度の粘膜粗糙しかみられないことからmm癌程度と推定される.Fig. 1bは半立位第1斜位二重造影像で,Fig. 1aと同じ体位の二重造影像であるが,空気量を少なめにすると,収縮時の像で周囲の健常部分に比べ病変部は収縮がやや悪い.口側および肛門側からのひだの中断像からも病変の範囲がよくわかる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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