icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻12号

1988年12月発行

文献概要

今月の主題 腸管の悪性リンパ腫(1) 主題

胃・腸管悪性リンパ腫の免疫組織学的特徴

著者: 若狭治毅1 小野伸高1

所属機関: 1福島県立医科大学病理学第1講座

ページ範囲:P.1323 - P.1329

文献購入ページに移動
要旨 悪性リンパ腫は節性と節外性とに分けられ,胃・腸管発生のものは節外性リンパ腫に属する.筆者らが免疫組織学的に検討した消化管原発の悪性リンパ腫は31例で,Bリンパ腫30例とTリンパ腫1例から成っている.組織学的に濾胞性リンパ腫は2例のみで,他の29例はびまん性リンパ腫である.細胞型では節性リンパ腫と同様,大細胞型が最も多く,約65%を占めている.パラフィン切片(LN1,LN2……)や,凍結切片(B1,B4……)による免疫染色によって腫瘍細胞のphenotypeを決定しうるが,特にパラフィン切片では数種の抗体を併用する必要がある.免疫染色では各細胞型に応じて特異な陽性所見を認めた.今後,腫瘍細胞の増殖能についても免疫染色によって明らかにする必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?