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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻12号

1988年12月発行

文献概要

今月の主題 腸管の悪性リンパ腫(1) 主題

大腸悪性リンパ腫のX線診断

著者: 松川正明1 佐々木淳1 碓井芳樹1 根来孝1 韓東植1 山田聰1 吉田邦夫1 近藤健司1 伊藤哲郎1 大野雅子1 有山襄1 泉嗣彦2

所属機関: 1順天堂大学医学部消化器内科 2昭和大学豊州病院消化器科

ページ範囲:P.1347 - P.1356

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要旨 大腸の悪性リンパ腫11例と悪性リンパ腫と鑑別が困難であった直腸病変1例を経験したので報告した.大腸の悪性リンパ腫は回盲部に多く,一部で直腸にもみられた.悪性リンパ腫のX線所見として,隆起と陥凹の所見に分けることができた.隆起の所見をみると,小さな病変ではポリープ様,中等度の病変では粘膜下腫瘤様,大きな病変では粗大結節状であった.陥凹の所見はゆるやかな陥凹面をみたものが多かった.陥凹部で腸壁の変形は比較的軽度であった.化学療法の効果と共に悪性リンパ腫のX線所見は改善した.サルコイドーシスに併発した直腸病変は悪性リンパ腫と臨床的に鑑別が難しかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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