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文献概要
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海外文献紹介「大食道静脈瘤の予防的硬化療法」
著者: 小林世美1
所属機関: 1愛知県がんセンター消化器内科
ページ範囲:P.1374 - P.1374
文献購入ページに移動 Prophylactic sclerotherapy of large esophageal varices: Santangelo WC, Dueno MI, Estes BL, et al (N Engl J Med 318: 814-818, 1988)
食道静脈瘤出血の治療における長期硬化療法は,再出血を減らすだけでなく,長期予後の改善に役立つことが報告されている.そこで,この硬化療法を,未出血例に対して出血予防の目的で用いようとの考えが登場しても不思議はない.ドイッからの早期のレポートによれば,出血回数の減少と生存期間の延長に関して著しい好成績を示し,死亡率が2年間で50%減少したという.米国からのその後の報告では,決して期待通りとはいかず,予防的硬化療法を受けた患者で,むしろ死亡率の上昇を認めている.
食道静脈瘤出血の治療における長期硬化療法は,再出血を減らすだけでなく,長期予後の改善に役立つことが報告されている.そこで,この硬化療法を,未出血例に対して出血予防の目的で用いようとの考えが登場しても不思議はない.ドイッからの早期のレポートによれば,出血回数の減少と生存期間の延長に関して著しい好成績を示し,死亡率が2年間で50%減少したという.米国からのその後の報告では,決して期待通りとはいかず,予防的硬化療法を受けた患者で,むしろ死亡率の上昇を認めている.
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