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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻12号

1988年12月発行

文献概要

初心者講座 食道検査法・12

食道表在癌の内視鏡診断

著者: 山口肇1 吉田茂昭1 小黒八七郎1

所属機関: 1国立がんセンター病院内科

ページ範囲:P.1401 - P.1404

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はじめに

 最近,食道表在癌の症例数は急速に増加してきているが,これら症例の大部分が,食道症状もなく,またX線検査による食道病変の指摘がないまま,スクリーニングや胃の精査を目的として施行された内視鏡検査(パンエンドスコープ)によって初めて食道癌と診断されており,このことは,パンエンドスコープの普及と検査医の診断能の向上によるものと考えられる.しかし,わが国においては胃癌が高頻度(食道癌の相対的低頻度)であるため,食道表在癌の発見に欠くことのできない内視鏡検査においてさえ,今日なお,胃の観察にのみ主眼が置かれ食道の観察がなおざりにされがちなのも否めない事実であろう.

 本稿では,食道表在癌の内視鏡診断の実際について,症例を中心に述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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