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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻2号

1988年02月発行

文献概要

今月の主題 消化管のアミロイドーシス(2) 主題症例

下血を主訴とし多彩な消化管病変を認めた原発性アミロイドーシスの1例

著者: 梶村昌良1 渡辺文利1 金子栄蔵1 三浦克敏2 喜納勇3

所属機関: 1浜松医科大学第1内科 2浜松医科大学第2病理 3浜松医科大学第1病理

ページ範囲:P.145 - P.149

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要旨 患者は56歳,男性で,下血,下腿浮腫,労作時呼吸困難を主訴に来院した.胸部X線写真上,両下肺野に微細顆粒状陰影,軽度の胸水および心拡大を認めた.また尿蛋白は陽性であった.注腸造影では直腸S状結腸移行部に腸管狭小化と不整な粘膜面を認め,内視鏡にて縦走潰瘍,不整潰瘍,粘膜出血斑,血腫が観察された.胃十二指腸造影では,球部に散在する小隆起を示し,内視鏡で,小隆起に加え粗糙な粘膜面と出血斑が観察された.胃,十二指腸,直腸よりの生検組織にアミロイド沈着が確認され,基礎疾患を認めず,過マンガン酸カリ処理抵抗性のCongo-Red染色所見より,原発性アミロイドーシスと診断された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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