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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻2号

1988年02月発行

今月の主題 消化管のアミロイドーシス(2)

主題症例

分類不能大腸炎に合併した続発生アミロイドーシス(全身性AAアミロイドーシス)の1例

著者: 田中昌宏1 斉藤建3 畠山牧男2 山口隆子3 荒井博義1 木村健1

所属機関: 1自治医科大学消化器内科 2自治医科大学アレルギー膠原病科 3自治医科大学病理

ページ範囲:P.151 - P.158

文献概要

要旨 患者は32歳,女性.27歳から発熱,腹痛,29歳に頑固な腹痛,下痢,血便,蛋白尿を訴え,大腸X線検査,内視鏡検査にてHaustraの消失,内腔の狭小化,生検で陰窩膿瘍とアミロイド沈着を認めた.腎生検にてもアミロイド沈着は認められた.salazopyrin投与後,症状は緩解し更に生検で大腸粘膜の炎症およびアミロイド沈着は減少した.salazopyrin減量3か月後再び血性下痢,蛋白尿が出現した.初発後,約6年目にsubileusに肺炎,腎不全を併発し死亡した.剖検所見より本症は続発性アミロイドーシス(全身性AAアミロイドーシス)と判明し,アミロイド沈着は大腸から胃まで連続性に拡がり,粘膜固有層にのみ高度に沈着している点が特徴的であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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