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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻2号

1988年02月発行

症例

Borrmann 2型胃癌を伴ったS状結腸海綿状リンパ管腫の1例と本邦における文献的考察

著者: 風戸計民1 酒井文彦1 及川裕望2 宮本重男2 田村暢男3 飯田萬一4 山口正直4

所属機関: 1神奈川県立成人病センター(現神奈川県立がんセンター)放射線診断科 2神奈川県立成人病センター(現神奈川県立がんセンター)消化器科 3神奈川県立成人病センター(現神奈川県立がんセンター)外科 4神奈川県立成人病センター(現神奈川県立がんセンター)病理科

ページ範囲:P.229 - P.236

文献概要

要旨 大腸リンパ管腫は極めてまれな疾患である.本邦例では第40回日本消化器内視鏡学会関東地方会(1985.6)までに39例40病変が報告されている.最近,注腸X線検査の段階で胃癌(Borrmann 2型)に併存したS状結腸リンパ管腫と読影(診断)した1例を経験したので報告する.患者は64歳,男性(生検でも深達度がm~smのため診断できた宮本例に次いで2例目).切除標本肉眼所見はSのventに大きさ60×30×20mm,P3の2峰性の腫瘍で表面平滑,手で圧追すると凹み波動も認める.病理組織学的所見は大小の囊腫状拡張を示した壁の薄いリンパ管増生が粘膜下層にみられ,粘膜固有層にもリンパ管の拡張増生が著明であり内皮細胞の腫瘍性増殖はなく海綿状リンパ管腫と診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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