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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻3号

1988年03月発行

症例

食道病変を伴ったmultiple lymphomatous polyposis of the gastrointestinal tractの1例

著者: 中島俊雄1 北川康男1 富永静男1 三沢裕之1 杉本友照1 佐藤孝生1 宮崎慎吾1 今谷英男1 村井茂2 工藤浩三郎3 方山揚誠3 石舘卓三3

所属機関: 1市立函館病院消化器科 2市立函館病院歯科 3市立函館病院病理研究検査科

ページ範囲:P.283 - P.292

文献概要

要旨 患者は19歳男性で歯痛と下顎部鈍痛を主訴とし,歯科で口腔内腫瘍を指摘され悪性リンパ腫と診断された.理学的所見では口腔底に潰瘍を伴う腫瘍があり,顎下・腋下に軽度のリンパ節腫脹を認めた.白血球数・分画に異常なく,血清IgAとPHA-BTの低下を認めた.消化管X線および内視鏡検査で食道,十二指腸,空腸,回腸に多発性の隆起性病変を認めた.各消化管の生検標本と大腸のポリペクトミー標本から非ポジキン悪性リンパ腫と診断した.本例は消化管病変を主とする病態からmultiple lymphomatous polyposis of the gastrointestinal tractと考えられるが,本疾患で生前に食道病変を観察しえた報告は非常にまれである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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