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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻3号

1988年03月発行

Coffee Break

異説潰瘍学(2) 再び維持療法の期間について

著者: 五ノ井哲朗1

所属機関: 1福島県立本宮病院

ページ範囲:P.350 - P.350

文献概要

 潰瘍の治癒後,何がしかの期間,後療法を行うのは一般の常識だが,その期間をどうするかということについては意見が様々である.3か月という者,1年とする者,なるべく長くという者,あるいは治癒に要した日数だけとする者,などである.実情は患者が薬を貰いに来なくなるまで,というところであろうか.

 筆者はさきに,後療法の期間として2年という数字を挙げた(本誌20:1356).胃潰瘍患者の長期経過中に起こる再発の77%が,先行潰瘍の治癒後2年以内に発生するというのが理由である.西澤ら(本誌19:976)も,集検発見潰瘍(または瘢痕)の長期経過中にみられた再発の76%が,発見後3年以内に起こったと報告している.再発防止のケアとしては少なくともこの程度の期間を必要とするのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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