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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻4号

1988年04月発行

文献概要

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海外文献紹介「消化性潰瘍に対する胃手術後に増加する他部位における癌のリスク」

著者: 古松了昭1

所属機関: 1愛知県がんセンター消化器内科

ページ範囲:P.410 - P.410

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 Increased risk of cancer at multiple sites after gastric surgery for peptic ulcer: Caygill CPJ, et al(Gut 28: 924-928, 1987)

 消化性潰瘍に対する手術と術後の胃癌のリスクとの関連について幾つかの研究が行われている.十二指腸潰瘍と胃潰瘍の患者について著者らが過去に行った検討では,術後20年以上では両疾患とも胃癌のリスクが高かった.術後20年以内では胃潰瘍のほうは高リスクであるが,十二指腸潰瘍のほうは低リスクであった.このように発癌性が高まるメカニズムとして胃の手術により胃低酸症となり細菌の増殖を来し,発癌物質が産生されるという仮説が考えられる.この発癌物質が局所的のみでなく遠隔的にも作用しうる可能性がある.この仮説を検証するために著者らはSt. James病院で1940~1960に胃手術を受けた5,018人の患者を対象として他部位における癌死亡のリスクを検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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