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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻4号

1988年04月発行

文献概要

病理学講座 消化器疾患の切除標本―取り扱い方から組織診断まで(16)

組織所見と肉眼所見との対応,病変の再構築(5)胆囊

著者: 渡辺英伸1

所属機関: 1新潟大学医学部第1病理

ページ範囲:P.463 - P.467

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 はじめに

 肉眼所見と組織所見との対応,それによる肉眼所見の組織学的再構築の必要性や目的についての一般的事項は「腸の切除標本」の項で既に述べてきた(胃と腸22:1442-1444,1987).これらの必要性は特に胆囊で大きい.その最大の理由は,胃や大腸で微細な術前画像診断が病理形態学的診断に先行したのに比べ,胆囊では逆で,術前画像診断が現時点では十分でなく,病変の微細な特徴的画像所見が十分に明らかにされていないからである.したがって,切除材料で病変の肉眼所見と組織所見との対応や肉眼所見の組織学的再構築を行って,各種胆囊病変の切除材料にみられる形態学的特徴を明らかにし,この特徴を描出するように術前画像検査法を工夫する必要がある.

 以下,胆囊病変の診断(術前・術後)を困難にしている特殊要因,切除胆囊内病変の肉眼所見を組織学的に再構築するための手順と方法,切除胆囊病変の肉眼診断および組織診断についで述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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