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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻5号

1988年05月発行

今月の主題 胃・十二指腸潰瘍と超音波内視鏡

主題

超音波内視鏡像からみた胃潰瘍形態と治癒過程―難治性潰瘍診断を目指して

著者: 安田健治朗1 清田啓介1 趙栄済1 水野成人1 芦原亨1 松井亮好1 水間美宏1 西村和彦1 小林正夫1 吉田俊一1 藤本荘太郎1 中島正継1

所属機関: 1京都第二赤十字病院消化器科

ページ範囲:P.511 - P.518

文献概要

要旨 難治性潰瘍の臨床診断を目的に超音波内視鏡(EUS)で観察される消化性潰瘍像を解析,検討した.EUS施行胃潰瘍例80例(延べ128回)のうち急性潰瘍ならびに急性胃粘膜病変を除いた72例(延べ102回)を対象とした.潰瘍EUS像は,欠損部の深さ,周囲胃壁構造の変化を明瞭に描出し,その形態学的解析が可能であった.Ul-Ⅲ以上の病変についてEUS像と内視鏡的時相との関係,治癒過程を検討すると,内視鏡像に相関するEUS像が理解できたが,瘢痕期については粘膜下層の集中の完全程度を基準にEUS像からみた治癒判定が可能であった.治癒過程および治癒像から難治性潰瘍のEUS像を解析すると,潰瘍周囲から底部に低エコー線維化層が壁状に観察され,潰瘍難治化に大きな影響を与えるものと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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