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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻5号

1988年05月発行

文献概要

症例

原発部位が主として隆起型(Ⅰ+Ⅱc型様)を呈したlinitis plastica型胃癌の1例

著者: 真田勝弘1 岡部聡1 平沼進1 柴田光一1 岡本浩平1 登内真1 菊池正教2 斉藤洋子2 中村恭一2

所属機関: 1土浦協同病院外科 2筑波大学基礎医学系病理

ページ範囲:P.543 - P.547

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要旨 linitis plastica型胃癌は,胃底腺粘膜領域の陥凹性病変が粘膜下組織以深へ広範囲に,びまん性に浸潤し,線維性組織の収縮によって胃全体がleather bottleあるいは管状狭窄状態となる.その原発巣は,通常,腫瘤形成を伴わない.今回,われわれは原発巣が腫瘤を形成しているlinitis plastica型胃癌を経験したので報告する.患者(45歳,女性)は無症状であったが,胃集検で異常を指摘され,X線検査・内視鏡検査の結果Borrmann 1+4型の診断で胃全摘出術が施行された.病理組織学的検索の結果,原発巣は大きさ1.7×2.2cmの隆起性病変で,粘膜下組織以深へ広範囲に浸潤しているlinitis plastica型胃癌と診断された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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