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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻5号

1988年05月発行

文献概要

症例

直腸原発悪性リンパ腫の1例

著者: 日置図南1 松本好市1 寺西正1 竹内謙二1 小池宏1 入山圭二1 鈴木宏志1

所属機関: 1三重大学医学部第2外科

ページ範囲:P.565 - P.569

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要旨 患者は66歳の男性で下痢,裏急後重を主訴に来院した.便潜血は強陽性で直腸指診では肛門輪より4cmの部位を下端とする全周性の比較的軟らかい腫瘤を触知した.注腸造影所見では直腸に長径約10cmの全周性で凹凸不整の結節状の病変を認めた.特に特徴的なのは,縦軸方向への拡がりに比して,狭窄は著明でなく伸展性が保たれていることである.内視鏡所見では大小不同の結節が集簇しており,全体に黄白色調であるが,発赤や暗青色の部分が混在していた.生検では悪性リンパ腫などの非上皮性腫瘍が示唆された.術前の検索により直腸原発悪性リンパ腫と診断し,直腸切断術を行い治癒切除しえた1例を経験したので報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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