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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻5号

1988年05月発行

文献概要

Coffee Break

異説潰瘍学(4) 維持療法の評価

著者: 五ノ井哲朗

所属機関:

ページ範囲:P.582 - P.582

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 H2ブロッカーの継続服用は潰瘍の再発防止に効果があるが,制酸剤や抗コリン剤などを主とした従来の潰瘍治療剤にはその効果がないという意見が支配的であるようにみえる.また一方,H2ブロッカーの服用を中止すると,速やかに再発が起こり,結局は維持療法をしない場合と同様であって,H2ブロッカーを以ってしても潰瘍の自然史を変えることはできないという見解もまた広く支持されているようである.

 つまりは,当然の帰結として,われわれが現在行っている維持療法は無用なものとならざるを得ないはずだが,それでもなお,維持療法などやめにしよう,という声を聞かないのは,これはまたどうしたことか.その理由の1つは,上記の維持療法についての評価がいまひとつ信頼されていないせいだと思えるのだが,どうであろうか.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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