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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻5号

1988年05月発行

初心者講座 食道検査法・5

X線所見の読み方

著者: 山田明義1

所属機関: 1東京女子医科大学消化器病センター

ページ範囲:P.583 - P.586

文献概要

 1.はじめに

 食道疾患のX線診断は透視観察下に始まる.食道の場合はスクリーニングにおいて食道全長をカバーしうる良好な二重造影像が得難く,フィルム上で初めて異常に気づくということは比較的少ない.透視下にバリウムの流れに注目し,少しでも異常が疑われたならば,その部を中心に良好な二重造影像を撮るように努めることが小病変発見の早道である.Fig. 1は上部消化管X線検査の際に,下部食道に停溜したバリウムが胃内に流入する瞬間の二重造影像で異常が疑われた.透視下にタイミングを計って撮影したところ米粒大の辺縁,表面ともに平滑な表在隆起型の病変を描写することができた.このような小病変であっても注意深く観察すれば見逃すことはない.

 次に,発見された病変において臨床的に意味のある所見が読み取れるX線写真を撮影しなければならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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