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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻6号

1988年06月発行

文献概要

今月の主題 びまん浸潤型大腸癌と転移性大腸癌 主題

びまん浸潤型大腸癌の診断

著者: 磨伊正義1 上田博1 渡辺騏七郎2

所属機関: 1金沢大学がん研究所外科部 2国立金沢病院研究検査科

ページ範囲:P.599 - P.608

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要旨 1977年大腸癌取扱い規約で,大腸に原発するlinitis plastica癌は,びまん浸潤型大腸癌に統一され,その臨床および病理学的特徴が徐々に明らかにされつつある.筆者らはこの範疇に属する大腸癌を過去13年間に12例経験し,大腸癌全体に占める頻度は1.8%であった.平均年齢は51.5歳と若年に多い傾向にあり,男女比は2:10と圧倒的に女性に多い.発生部位は直腸,S状結腸が10例(83.5%)と下部大腸に多く,予後も不良で,早期発見も困難を極めている.本症はlong segmentにわたる腸管の狭窄,硬化,不整を特徴とし,たとえ完成された病変であっても炎症性疾患との鑑別に苦慮する症例もまれならず経験されている.本稿では自験例を中心に本症の診断上の問題点,今後の早期像の解明の重要性につき述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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