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今月の主題 びまん浸潤型大腸癌と転移性大腸癌
主題
文献概要
要旨 8例のびまん浸潤型大腸癌について検討した.大きく2種に分類され,1つは印環細胞癌あるいは低分化腺癌で,硬癌あるいはlinitis plastica型の癌,他の1つは癌性リンパ管症とも称される広汎・高度なリンパ管浸潤によりびまん性浸潤を示すものである.前者は6例,後者は2例.印環細胞癌あるいは低分化腺癌は,粘膜面に浅い潰瘍を形成するが,その深さはせいぜい粘膜下層の上層までである.AB・PAS染色では,AB(+)PAS(-)粘液が大部分で,胃癌の印環細胞癌の粘液の染色態度と異なっていた.径8mmの印環細胞癌も併せて検討し呈示した.
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