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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻6号

1988年06月発行

今月の主題 びまん浸潤型大腸癌と転移性大腸癌

主題

転移性大腸癌の形態診断―X線像の解析を中心に

著者: 石川勉1 縄野繁1 水口安則1 牛尾恭輔1 山田達哉1 吉田茂昭2 向井俊一2 北條慶一3 廣田映五4

所属機関: 1国立がんセンター放射線診断部 2国立がんセンター内視鏡部 3国立がんセンター外科 4国立がんセンター研究所病理

ページ範囲:P.617 - P.630

文献概要

要旨 肉眼的・組織学的に大腸への転移が証明された105例を対象に,その注腸X線像を中心として転移性大腸癌の形態の解析を行った.X線像の形態は収束型,圧排型とびまん型の3型に,狭窄の程度から片側,両側と閉塞変形の3型に分けることができた.腺癌(胃癌,膵癌と胆囊癌)105病変中93病変は収束型を示し,特徴的所見と考えられた.肉腫5例はすべて圧排型を示した.子宮癌と卵巣癌のX線所見は,骨盤腔内に限局していたものが多く,収束型と圧排型を示し,乳癌は7病変中4病変がびまん型を示した.狭窄の程度は両側変形を示すものが59病変(56%)と最も多かった.びまん浸潤型の原発性大腸癌,Crohn病やその他の疾患との鑑別点についても述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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