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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻6号

1988年06月発行

文献概要

今月の主題 びまん浸潤型大腸癌と転移性大腸癌 主題症例

スキルス胃癌の大腸への浸潤性転移の1例

著者: 西川邦寿1 安斎保1 小川聡1 藤沼澄夫1 酒井義浩2

所属機関: 1東邦大学医学部第3内科 2東邦大学医学部大橋病院消化器診断部

ページ範囲:P.671 - P.676

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要旨 20歳,女性.右下腹部痛と嘔吐を主訴に来院し,イレウスの診断にて入院.注腸X線検査にて,上行結腸中部の閉塞像とそれに連続した上行結腸上部の一側性鋸歯状辺縁と平滑な腫瘤陰影を認めた.大腸内視鏡では病変の中心部には炎症性ポリープ様の結節が山脈状に連なった像を呈し,その肛門側ではハウストラの消失を伴った粘膜下腫瘍像に,口側は狭窄像に移行していた.開腹所見はスキルス胃癌が胃周囲より連続性に後腹膜に沿って上行結腸に浸潤していた.転移性大腸癌の注腸像,内視鏡像は特異な所見を有しており,それらを詳細に検討することが原発巣の同定に有用と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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