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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻6号

1988年06月発行

症例

術前診断が可能であった出血性胃脂肪腫の1例

著者: 中野實1 松崎修2 藤本昌雄2 山碕芳生3 勝峰康夫3

所属機関: 1市立伊勢総合病院消化器センター 2市立伊勢総合病院内科 3市立伊勢総合病院外科

ページ範囲:P.677 - P.682

文献概要

要旨 患者は32歳,男性.黒色便を主訴とし,胃X線検査で胃体下部後壁に頂上に深い陥凹のある鵞卵大の粘膜下腫瘍が発見され,胃内視鏡検査でその軟らかさから脂肪腫が疑われ,CT検査で脂肪腫と診断,胃切除を行った.切除胃肉眼所見で腫瘍の大きさは70×60×40mmで頂上に潰瘍形成がみられ,この潰瘍の近傍に限局してアレア像と発赤が目立ち,組織学的にはアレア像は腺窩上皮の過形成によるものであり,また発赤は粘膜表層内毛細血管の増生および拡張と微小出血によるものであった.胃脂肪腫の術前診断は以前は困難であったが,現在ではCTによる診断が有用である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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