icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻7号

1988年07月発行

文献概要

今月の主題 微小胃癌診断―10年の進歩 主題

微小胃癌のX線診断―肉眼所見との対比から

著者: 馬場保昌1 田尻祐二1 清水宏1 武本憲重1 加来幸生1 山下文彦1 角野通弘1 丸山雅一1 竹腰隆男1 斎藤達雄1 加藤洋2 高木國夫3 西満正3

所属機関: 1癌研究会附属病院内科 2癌研究会研究所病理 3癌研究会附属病院外科

ページ範囲:P.725 - P.739

文献購入ページに移動
要旨 癌巣の大きさが5mm以下の微小胃癌277病変を対象として,臨床的発見の難易さおよびX線的発見の指標を検討した.①臨床的発見頻度は9.4%(26病変)で,微小胃癌のほとんどは詳細な組織学的検索(全割標本)による発見である.②肉眼ならびに臨床的発見の難易さは,組織割面形態と癌巣の大きさに左右されるが,癌巣の大きさが3mm以下(特に1~2mm)では組織割面形態とは無関係に発見は困難である.③X線的に発見するためには,透視下の観察と撮影を併用し,小さなニッシェや透亮像および局所的な胃小区の粗大化の所見を見落とさないようにし,大小彎側に存在する病変では側面像で胃辺縁の異常を丹念に探す必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?