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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻7号

1988年07月発行

文献概要

今月の主題 微小胃癌診断―10年の進歩 主題

微小胃癌診断のコツ―肉眼所見と対比して―内視鏡の立場から

著者: 井田和徳1 奥田順一1 安藤貴志1 加藤隆弘1 小島孝雄1 関本郁史1 葛西哲宏1 下川邦泰2

所属機関: 1朝日大学村上記念病院内科 2岐阜大学医学部臨床検査医学

ページ範囲:P.781 - P.789

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要旨 この10年間における微小胃癌の内視鏡診断の実態について考察し,自験例の解析から内視鏡所見,診断のための対策などについて検討した.この期間に,微小癌の内視鏡診断に進歩をもたらしたものとして色素法(特にコントラスト法)を挙げることができる.本法はX線,通常内視鏡に比べて,存在診断,質的診断ともに優れる.切除早期癌に占める微小癌の頻度は,通常内視鏡で診断している施設では2%以下が多いが,色素法を繁用している施設では4%以上である.微小癌は良性びらんやポリープとは異なった形態的特徴を持っている.また,その診断に際して,胃粘膜の萎縮パターン,病変周囲の粘膜性状など,病変以外の所見も考慮する.微小癌発見のためのコツは,色素法などで発見しやすい条件を作って,入念に観察する以外にはなさそうである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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