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学会印象記
第35回日本消化器内視鏡学会総会
著者: 多田正大1 清水誠治1
所属機関: 1京都第一赤十字病院第2内科
ページ範囲:P.809 - P.811
文献購入ページに移動私たちなりに感じた今回の学会の印象を一口で言うなら,回顧と創造の学会であったと思う.過去の内視鏡学の歴史に対する回顧と反省の中から,新しい創造への道を模索するためのスタートラインであったと感じている.それは会長講演の中にもよく伺えたし,教育講演の演題の選択にも顕われていた.確かに便利なパンエンドスコープの開発によって上部消化管内視鏡検査は随分と進歩し,パンエンドスコピーの分野が確立された.そして生検を内視鏡検査の中に組み込むことによって,名人芸的な診断技術がなくても微小胃癌や食道癌が容易に見つかるようになった.内視鏡検査の大きな進歩である.とにかく便利な時代になったものである.
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