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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻7号

1988年07月発行

文献概要

初心者講座 食道検査法・7

X線所見の読み方(3)

著者: 八巻悟郎1

所属機関: 1虎の門病院放射線診断学科

ページ範囲:P.813 - P.818

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1.はじめに

 X線検査において,上皮内癌(ep癌)はその拾い上げはもとより,存在がわかっているときでも,病巣を明確に写し出すことはなかなか容易でない.しかし,粘膜筋板までの癌(mm癌)の約60%,粘膜下層まで浸潤した癌(sm癌)の約80%はルーチンX線検査で見つかっている.さて,ep癌はもとよりmm癌,sm癌について,術後の病理学的な所見と対比すると,①病変の輪郭-病変の大きさ,隆起の形・表面の陥凹の有無,陥凹面の性状などがX線のイメージと異なることがしばしばである.②上皮内進展については,頻度の多さと大きさ,そして方向性の多様が,また,③多発病変については,その存在についてである.

 そこで,これらの点について,どのくらいX線は病変を写し出せるか,そして読影に際しては,どのような注意が必要かをみた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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