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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻8号

1988年08月発行

文献概要

今月の主題 小さな膵癌―小病変の鑑別診断をめぐって 誌上パネルディスカッション 主題症例

内視鏡的膵生検で診断しえた膵管内小乳頭腺癌の1例

著者: 真口宏介1 岡村毅与志1 並木正義1 折居裕2 峯本博正2 及川巌3 藤沢純爾3

所属機関: 1旭川医科大学第3内科 2旭川厚生病院消化器科 3旭川厚生病院外科

ページ範囲:P.869 - P.876

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要旨 患者は52歳,女性.急性膵炎で入院.症状回復の後に施行したERCPで,頭部主膵管内に長径3mmの半球状の隆起性病変を発見.その部の内視鏡的膵生検(endoscopic pancreatic biopsy;以下EPBと略す)により乳頭腺腫と診断した.ERCPを主体に経過観察を行ったところ,15か月後のERCP所見で,前病変は長径が5.5mmと明らかな増大を示し,この時点で再度行った同部のEPBで乳頭腺癌の診断を得たので,外科的切除術を行った.このような小膵癌の発見はまれであり,その診断におけるEPBの有用性を指摘すると共に,乳頭腺癌の成り立ちにつき考察を加え報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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