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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻9号

1988年09月発行

文献概要

症例

直腸のhamartomatous inverted polypの1例

著者: 水間美宏1 清水誠治1 多田正大1 橋本京三2 伊志嶺玄公2 服部隆則3

所属機関: 1京都第一赤十字病院第2内科 2京都第一赤十字病院外科 3福井医科大学病理

ページ範囲:P.971 - P.975

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要旨 患者は42歳の男性で排便困難を主訴として来院した。注腸X線検査で肛門より5cmから8cmの直腸にほぼ全周性に,粘膜下腫瘤様の隆起が連続性に多発するのを認めた.大腸内視鏡検査では腫瘤の表面は平滑で軟らかく潰瘍はなかった.切除標本では粘膜下層は多発する囊胞で構成され,囊胞を覆う細胞に異型性はなく,本症例はhamartomatous inverted polypと診断された.本症の病因と名称には種々の意見があり,colitis cystica profundaなどと呼ばれることもあるが,自験例では炎症性細胞の浸潤もなく,hamartomatous inverted polypと呼んでおくのが適切と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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