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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻9号

1988年09月発行

文献概要

症例

直腸のhamartomatous inverted polypsの1例

著者: 三浦義孝1 林繁和1 中村常哉1 土田健史1 中井堯雄2 佐竹立成3

所属機関: 1名古屋掖済会病院消化器科 2名古屋掖済会病院外科 3名古屋掖済会病院病理

ページ範囲:P.976 - P.980

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要旨 hamartomatous inverted polypsは1966年,Allenが初めて報告した直腸または結腸に発生する良性疾患である.患者は34歳男性で主訴は下痢・血便である.大腸X線検査で直腸に長軸方向に沿って2個の隆起性病変を認めた.大腸内視鏡では表面平滑な可動性,弾性に富む腫瘤型を呈していた.超音波内視鏡では内部に囊胞様の病変が描出された,経肛門的に腫瘤摘出術が施行された.摘出標本の病理組織学的所見では,粘膜下層に多数の粘液囊胞が存在し,粘膜固有層はいわゆるfibrornuscular obliterationの像を呈していた.粘膜,粘液囊胞の上皮細胞に悪性所見はなかった.以上の所見よりhamartomatous inverted polypsと診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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