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文献詳細

雑誌文献

胃と腸23巻9号

1988年09月発行

文献概要

研究

早期大腸癌と腺腫の関係

著者: 松川正明1 根来孝1 碓井芳樹1 山田聰1 韓東植1 吉田邦夫1 近藤健司1 梁承茂2 白壁彦夫2

所属機関: 1順天堂大学医学部消化器内科 2早期胃がん検診協会中央診療所

ページ範囲:P.1023 - P.1030

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要旨 3cm以下の早期大腸癌128病変で腺腫の有無について,また1.5cm以下の早期癌68病変で癌占有率を調べた.m癌に比べてsm癌は癌占有率が高く,大きな病変が多かった.長茎型では病変が大きくなっても,癌占有率は低かった.このため,この型から進行癌へ進展する可能性は低いと推測された.腫瘤型m癌では1cm未満で癌占有率が50%と高いものが23%あった.この型では1cm以上で癌占有率30%以下の病変がm癌で90%,sm癌で8%あった.腫瘤型では腺腫からm癌・sm癌への進展が考えられた.平盤・中央陥凹型のsm癌は1cm未満にみられ,腺腫の併存を認めない病変が多かった.すなわち,1cm未満で既に腺腫との関連性を認めないことが多いと言えよう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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