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文献詳細

雑誌文献

胃と腸24巻1号

1989年01月発行

文献概要

今月の主題 噴門部陥凹型早期胃癌の診断 主題

噴門部陥凹型早期胃癌の見つけ出し診断―X線の立場から

著者: 西俣寛人1 政信太郎1 西俣嘉人1 下鑪研悟1 西俣寿人1 美園俊明1 下野健治1 河野裕一1 吉中平治2 愛甲孝2

所属機関: 1鹿児島大学医学部第2内科 2鹿児島大学医学部第1外科

ページ範囲:P.33 - P.43

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要旨 噴門部早期癌35症例を用いて,噴門部早期癌X線診断能を向上させるための基礎的検討を行い次の結論を得た.①噴門部早期癌は陥凹型が多かった(86%).深達度は病変が小さくても(3.5cm以下)sm癌が多かった(60%).組織型は分化型が多かった(89%).②占居部位は1.1~2.0cmに病巣の中心が存在する症例が多かった(66%).また,小彎(51%),後壁(40%)に多かった.③食道開口部の形態をX線学的に4型に分類し,X線像のEGJの位置を新鮮切除標本を反転しX線像と対比することで確認した.④噴門部早期癌をX線検査で拾い上げるために半立位腹臥位第1斜位~右側臥位と半立位第2斜位が必要で,拾い上げ所見は淡いバリウム斑と顆粒状陰影であった.⑤X線検査で拾い上げた噴門部早期癌の確定診断には正確な直視下生検が必要であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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