icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸24巻1号

1989年01月発行

文献概要

今月の主題 噴門部陥凹型早期胃癌の診断 主題

噴門部陥凹型早期胃癌の見つけ出し診断―X線診断の立場から

著者: 浜田勉1 加治文也1 最所大輔1 窪田久1 三輪洋人1 吉峰二夫1 大蔵隆一1 梁承郁1 渡邊晴生1 白壁彦夫1

所属機関: 1順天堂大学医学部消化器内科 2早期胃がん検診協会中央診療所

ページ範囲:P.45 - P.53

文献購入ページに移動
要旨 噴門部陥凹型早期癌15例15病変について,食道胃接合部から癌の中心までの距離を測定し,食道胃接合部に接してほぼ存在し,1cm以内にあるもの(C1群),2cm以内にあるもの(C2群),2~4cmの噴門部近傍にあるもの(NC群)に分けて,X線の拾い上げの成績を大きさ,潰瘍の有無,占居部位の別に検討した.C1群は33.3%(3/9),C2群は100%(6/6),NC群は54.5%(12/22)が拾い上げられ,C1群では癌の大きさ,占居部位よりも潰瘍の有無が拾い上げの重要な因子であった.X線像で空気量が不十分で噴門が閉じたX線像では撮影体位に関係なく見逃され,C1群の潰瘍(-)例を捉えるためには空気量を多くし噴門部の粘膜ひだを伸ばし噴門が開いた状態での撮影が必要と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?