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文献詳細

雑誌文献

胃と腸24巻1号

1989年01月発行

文献概要

症例

噴門部Ⅱc型早期胃癌の1例

著者: 芳野純治1 中澤三郎1 小島洋二1 丹羽康正1 大橋信治1 金森陽子1

所属機関: 1名古屋大学医学部第2内科

ページ範囲:P.75 - P.80

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要旨 患者は53歳,男性で,人間ドック(間接集検)を受診し,胃角上部の異常を指摘された.内視鏡検査により胃角上部と,更に噴門部にも異常を指摘され入院となった.胃X線像では食道胃接合部にメガネ状の不整な淡いバリウム斑がみられ,そのバリウム斑の周囲は軽く高まっていた.内視鏡像では噴門部小彎に発赤した不整形の陥凹性病変を認め,その口側粘膜は食道粘膜に接していた.Ⅱc型早期胃癌と診断し,噴門側切除術を行った.噴門部小彎に大きさ7×13mmの中分化型管状腺癌が認められ,深達度はsmであった.また,胃角部小彎には縦長のUl-Ⅳの潰瘍搬痕を認めた.比較的発見が困難とされる噴門部の陥凹性早期胃癌を報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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