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文献詳細

雑誌文献

胃と腸24巻10号

1989年10月発行

文献概要

今月の主題 分類困難な腸の炎症性疾患 主題

分類困難な腸管潰瘍―その考え方と取り扱い方

著者: 八尾恒良1 岩下明徳2 岡田光男3 前田和弘3 瀬尾充3 櫻井俊弘1 杉山憲二1 中原束1 竹中国昭1

所属機関: 1福岡大学筑紫病院内科・消化器科 2福岡大学筑紫病院病理 3福岡大学筑紫病院医学部第1内科

ページ範囲:P.1119 - P.1131

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要旨 最近10年間で腸の炎症性疾患の分類には初期,最盛期,瘢痕期などの時期を考慮に入れることが必要とされている.そして,初期の病変では縦走潰瘍や敷石像を伴わないアフタのみのCrohn病と,隆起や潰瘍を作らない時期のmucosal prolapse syndromeが診断されるようになった.最盛期の病変では急性出血性直腸潰瘍が一疾患単位とされ,単純性潰瘍が共通した病態を示す言葉となっている.また,瘢痕期の病変としては開放性潰瘍は残っていても肉芽腫や結核菌が証明されない時期の腸結核は,腸結核疑診例と呼ばれている.現在なお,顕微鏡的に診断できない症例は“非特異性潰瘍”として片付けられている傾向にある.これらの症例は“分類困難な潰瘍”としておき,臨床的病理学的に共通する病像を見出し,再分類することが必要と考えられる.腸の炎症性疾患の診断は顕微鏡所見だけでなく,臨床所見と肉眼所見を合わせて診断することが重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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