icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸24巻10号

1989年10月発行

今月の主題 分類困難な腸の炎症性疾患

主題症例

反復する下血を主訴とした分類困難な小腸大腸炎の1例

著者: 堀向文憲1 木下剛1 窪田良彦1 宮岡正明1 斎藤利彦1 芦澤真六1

所属機関: 1東京医科大学第4内科

ページ範囲:P.1133 - P.1136

文献概要

要旨 患者は48歳,女性.主訴は反復する下血.家族歴,既往歴には特記すべきことなし.22年前より年に2~3回ほどの下血がみられ軽快しないため精査入院となる.入院時検査所見は,赤沈亢進,CRP陽性,γ-glb高値以外の異常は認められなかった.小腸,大腸X線検査および大腸内視鏡検査で回腸終末部に縦走潰瘍と多発する小潰瘍,上行結腸~盲腸に発赤調の小隆起を伴った粘膜が認められた.各種内科治療に抵抗するため手術を施行した.切除標本肉眼所見および病理組織学的検索では,既存の疾患群とは異なっており,本例は興味ある分類困難な小腸大腸炎と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら