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文献詳細

雑誌文献

胃と腸24巻10号

1989年10月発行

症例

好酸球性胃腸炎の1例

著者: 久保達哉1 山本勉1 八尾恒良2 哲翁和博1 村山寛3

所属機関: 1福岡大学医学部第1内科 2福岡大学筑紫病院内科 3福岡大学医学部第1病理

ページ範囲:P.1171 - P.1179

文献概要

要旨 患者は20歳の男性で,当科受診の1年3か月以前に他院で小腸切除術を受け,病理学的検索で好酸球性胃腸炎と診断された.今回,上腹部痛,悪心,嘔吐,下痢を主訴に当科受診,血液検査では末梢血好酸球および血清IgEの増加を伴っていた.上部消化管X線検査と内視鏡検査では,胃前庭部および十二指腸第2部の浮腫による伸展不良がみられた.また小腸X線検査では,上部小腸の伸展不良,中~下部小腸の管腔狭小化が認められた.入院後,かゆ食,輸液により症状は軽減し,副腎皮質ステロイド投与により血液検査も速やかに正常化した.また,X線上の異常も改善を示した.退院後,再度症状の出現をみたが,副腎皮質ステロイド投与により速やかに消失した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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