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文献詳細

雑誌文献

胃と腸24巻11号

1989年11月発行

今月の主題 いわゆる“十二指腸炎”の諸問題

主題

内視鏡拡大観察による十二指腸炎

著者: 榊信廣1 柳井秀雄2 門馬久美子1 田島強3 多田正弘2 沖田極2 竹本忠良2

所属機関: 1東京都立駒込病院内科 2山口大学医学部第1内科 3東京都立駒込病院内視鏡科

ページ範囲:P.1251 - P.1257

文献概要

要旨 拡大内視鏡的な視点,すなわち絨毛の形態を中心とした観察から,十二指腸炎を検討した.非特異的な十二指腸炎の定義は確立されていないので,粘膜障害の形態学的表現であるびらんとその再生過程を十二指腸炎と考えて臨床的な検討を行った.十二指腸絨毛の形態は拡大内視鏡観察から,分離,接合,萎縮の3種類の粘膜パターンに分類した.通常内視鏡による近接拡大観察では前二者を正常,後者を顆粒状とし,十二指腸粘膜を正常粘膜群,顆粒状粘膜群,びらん群に分けて病態との関係を検討した.このように,われわれはびらんおよび顆粒状粘膜群を十二指腸炎と考えたが,多くの例で自覚症状を伴い,かつ若年,男性,閉鎖型萎縮パターン例,十二指腸潰瘍症例に多い傾向を認めた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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