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文献詳細

雑誌文献

胃と腸24巻11号

1989年11月発行

文献概要

症例

腸結核に合併した早期大腸癌の1例

著者: 田中俊夫1 長廻紘1 屋代庫人1 飯塚文瑛1 佐藤秀一1 太田代安津2 五十嵐達紀2 秋本伸2 長谷川かをり3

所属機関: 1東京女子医科大学消化器病センター内科 2東京女子医科大学消化器病センター外科 3東京女子医科大学消化器病センター第2病理

ページ範囲:P.1307 - P.1312

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要旨 患者は65歳,女性.腹痛を主訴に来院.注腸X線,コロノスコピーで腸結核と上行結腸近位部の大腸癌と診断され右半結腸切除術を受けた.切除標本において癌は結核瘢痕組織内にあり,深達度mでⅡa+Ⅱbの形態を示した.また,癌周囲とそれ以外の結核病巣内に,平坦で中等度異型を示す腺腫,いわゆる平坦腺腫(Ⅱb adenoma)が7か所認められた.これらのことは,潰瘍性大腸炎におけるcolitic cancerとの対比により,腸結核病巣を母地に発生した大腸癌を示唆するものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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