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文献詳細

雑誌文献

胃と腸24巻12号

1989年12月発行

文献概要

今月の主題 小さな未分化型胃癌―分化型と比較して 主題症例

早期胃癌の内視鏡的切除後の経過観察中に発見された胃体部の微小印環細胞癌(Ⅱb)の1例

著者: 高木國夫1 太田博俊1 大塚正彦1 湯浅典博1 馬場保昌2 竹腰隆男2 加来幸生2 柳沢昭夫3 加藤洋3 小沢昭司4

所属機関: 1癌研究会付属病院外科 2癌研究会付属病院内科 3癌研究会付属病院研究所病理 4小沢胃腸科

ページ範囲:P.1403 - P.1409

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要旨 患者は54歳,女性.幽門前庭部のⅡcの内視鏡的切除後の経過観察中1年1か月して,内視鏡検査で胃体部後壁に微小な白斑を認め,1個の生検で印環細胞癌を証明.生検後14日の内視鏡検査で,生検前の小顆粒状白斑の中心に陥凹と周囲粘膜の軽度の隆起を認め,生検前後の変化を確認しえた.病巣は5mm以内で,粘膜層にとどまり,瘢痕もなく,内視鏡的切除を施行したが,穿孔を起こし胃切除を行った.内視鏡的切除標本では,印環細胞癌が粘膜層にとどまり,びらんもなく,径4mmで,Ⅱbであった.粘膜下層に比較的広範囲の線維症を認めた.微小印環細胞癌の生検前後の内視鏡所見と瘢痕像の関連を検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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