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文献詳細

雑誌文献

胃と腸24巻2号

1989年02月発行

文献概要

今月の主題 大腸腺腫と癌(1) 主題

成人日本人における腫瘍性ポリープの自然分布―全大腸内視鏡検診5年間の検討より

著者: 光島徹1 永谷京平1 有馬信之1 横内敬二1 横田敏弘1 南原好和1 井熊仁1 津田純郎1 大橋茂樹1 阿部陽介1 中元和也1 大城宏之1 坂谷新1 亀田俊忠1 小久保武2

所属機関: 1亀田総合病院画像診断部 2亀田総合病院病理

ページ範囲:P.147 - P.153

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要旨 成人日本人における大腸腫瘍性ポリープの自然分布を明らかにする目的で,内視鏡検診受診者を対象として疫学的検討を行った.受診者4,959名における腫瘍性ポリープの初回受診時有病率は,早期癌0.32%(16例),腺腫9.3%(459例)であった.進行癌は0.14%(7例)であった.延べ6,839回の検査で発見されたポリープ様病変1,722病巣のうち早期癌,腺腫などの腫瘍性ポリープは897病巣であった.これらの解剖学的分布は,S状結腸が最も多く350病巣(39.0%)を占めた.以下,横行結腸,下行結腸,直腸,上行結腸,盲腸の順であった.この分布は,5mm未満の微小な病巣についても同様であった.これらは一般の成人日本人における自然分布を代表すると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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