icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸24巻2号

1989年02月発行

文献概要

今月の主題 大腸腺腫と癌(1) 主題症例

6年間経過観察した扁平隆起型早期RS部癌と思われる1例

著者: 栗原陽一1 大橋泰之1 猪狩弘之2 井上仁3 角田俊平4

所属機関: 1福島西部病院内科 2福島県立医科大学第2内科 3福島県立医科大学第1外科 4角田内科胃腸科

ページ範囲:P.185 - P.191

文献購入ページに移動
要旨 58歳の女性で,直腸RS部の15×13mmの扁平隆起型早期癌と思われる1例を報告した.約6年間の経過観察では,隆起の形状と大きさにおいてほとんど変化はなく,11回の生検所見でも積極的な癌の診断は得られなかったが,長径が20mmであること(X線写真上計測),扁平隆起であること,の2点からcarcinoma de novoを疑い,手術した.切除標本組織所見では,明らかな癌とは診断できなかったが,肉眼所見を加味すると,carcinoma de novoとみなすかどうかが問題になる症例と考えられた.本症例については,異型度係数の計測は行っていない.adenoma-carcinoma sequenceとcarcinoma de novoの論争が盛んな折,大変興味ある症例と考えられたので報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら